だけど内心「いないとダメかも」と思ってしまっているからか、弱弱しい声になってしまった。

 するとりっちゃんは「ふっ」と小さく笑ってから、私の頭をポンポンと撫でる。

「はいはい。そうだといいね」

「そうだといいねって……⁉ ほ、本当にダメじゃないんだから!」

「むきになってるゆずかわいい」

「……! も、もう! 『かわいい』って言うの無し! 反則っ!」

「なんで? だって本当にかわいいから仕方ないじゃん」

「だっ、だから言わないでってばー!」

 真っ赤になる私を面白がるようにからかってくるりっちゃん。

 手のひらの上で転がされているようで悔しい気持ちもあるけど……。

 私を助けに来てくれたこと、「かわいい」って何度も言ってくれることは、やっぱり嬉しい。

 あー、やっぱり私りっちゃんのこと大好きだなあ。

 心臓がすごくドキドキしちゃうよ。

 これってやっぱり、恋なのかな……?

 でも恋なんてしたことがないから、分からないよ。