りっちゃんは距離を詰めてきた健吾くんに、足を引っかけたんだ。
すると勢い余って、健吾くんは盛大に転んでしまう。
カラオケの機材に突っ込んでいくように転倒したので、相手が相手だけど「だ、大丈夫かな……」と私は思わず心配してしまった。
「う……」
健吾くんがうめき声を上げる。
起き上がろうと体を動かしていたけど、驚きやら痛みやらでなかなか立ち上がれないようだった。
そしてそんな健吾くんを見降ろしながら、りっちゃんはこう言い放った。
「去年から想い続けてる? たったの一年くらいで偉そうに。俺なんて、小学生の時から六年以上もゆずだけを想い続けてるんだけど」
いまだに倒れている健吾くんは、虚を衝かれたような面持ちをした。
たぶん健吾くんは、クラスが離れていても私を想い続けている自分のことを誇っていたんだと思う。
自分がこんなに好きなんだから、想いが報われるに違いない……みたいな感じで。
だけど健吾くんがぽっと出だと思っていたりっちゃんが、自分よりも長期間私を好きでいたことに衝撃を受けたんだろう。
すると勢い余って、健吾くんは盛大に転んでしまう。
カラオケの機材に突っ込んでいくように転倒したので、相手が相手だけど「だ、大丈夫かな……」と私は思わず心配してしまった。
「う……」
健吾くんがうめき声を上げる。
起き上がろうと体を動かしていたけど、驚きやら痛みやらでなかなか立ち上がれないようだった。
そしてそんな健吾くんを見降ろしながら、りっちゃんはこう言い放った。
「去年から想い続けてる? たったの一年くらいで偉そうに。俺なんて、小学生の時から六年以上もゆずだけを想い続けてるんだけど」
いまだに倒れている健吾くんは、虚を衝かれたような面持ちをした。
たぶん健吾くんは、クラスが離れていても私を想い続けている自分のことを誇っていたんだと思う。
自分がこんなに好きなんだから、想いが報われるに違いない……みたいな感じで。
だけど健吾くんがぽっと出だと思っていたりっちゃんが、自分よりも長期間私を好きでいたことに衝撃を受けたんだろう。