――キスされる。
そう気づいた私は、「い、いやっ」と声を上げながら、顔を背ける。
だけど健吾くんが私の顎に手をかけて、無理やり正面を向かせてきた。
身動きが取れない私に、健吾くんの唇が迫って来る。
「や、やだー―――!」
もう声を上げることくらいしかできない私は、ありったけの声でそう叫んだ。
――すると、その時。
バタン!と大きな音を立てて、部屋の扉が勢いよく開いた。
眼前に迫っていた健吾くんの顔は、ハッとしたような面持ちになった。
「だ、誰だ!」
誰かが室内に入ってきたようで、健吾くんが声を上げた。
その拍子に私を拘束していた彼の手の力が緩む。
しめたとばかりに、私は健吾くんを突き飛ばして彼から離れた。
そして私は、絶体絶命のピンチに現れてくれた人物の方を見る。
「り、りっちゃん……!」
そう、私が健吾くんにキスされる直前にこの部屋に入ってきてくれたのは。
私が大好きな、りっちゃんだったんだ。
「直感でやばそうな奴だなとは思っていたけど。ほんとにやばい奴だったんな、あんた」
そう気づいた私は、「い、いやっ」と声を上げながら、顔を背ける。
だけど健吾くんが私の顎に手をかけて、無理やり正面を向かせてきた。
身動きが取れない私に、健吾くんの唇が迫って来る。
「や、やだー―――!」
もう声を上げることくらいしかできない私は、ありったけの声でそう叫んだ。
――すると、その時。
バタン!と大きな音を立てて、部屋の扉が勢いよく開いた。
眼前に迫っていた健吾くんの顔は、ハッとしたような面持ちになった。
「だ、誰だ!」
誰かが室内に入ってきたようで、健吾くんが声を上げた。
その拍子に私を拘束していた彼の手の力が緩む。
しめたとばかりに、私は健吾くんを突き飛ばして彼から離れた。
そして私は、絶体絶命のピンチに現れてくれた人物の方を見る。
「り、りっちゃん……!」
そう、私が健吾くんにキスされる直前にこの部屋に入ってきてくれたのは。
私が大好きな、りっちゃんだったんだ。
「直感でやばそうな奴だなとは思っていたけど。ほんとにやばい奴だったんな、あんた」



