好きにさせるから、覚悟しろよ ～再会した幼なじみがめちゃめちゃ迫ってきます〜

　だからそう思うのだって無理はない。

「りっちゃんのことは好きだけど……。小さい頃から仲が良かったから、恋なのか友情なのかまだ自分ではよくわからなくって。でも、りっちゃんのことは関係ないよ。りっちゃんが現れていなくても、私は健吾くんとは付き合えない。……ごめん」

　少しかわいそうな気がしたけれど、去年のことを考えたら健吾くんにははっきりと可能性がないことを伝えた方がいい。

　そう思ったから、「健吾くんとは付き合えない」と私は断言した。

　――すると。

「恋なのか友情なのかよくわからない……。じゃあもしそれが恋だって分かったら、柚葉ちゃんは律くんと付き合うの？」

　それまで神妙な顔で私を見つめていた健吾くんだったけど、俯いて低い声でそう尋ねてきた。

「え……。う、うん。そうだね」

　りっちゃんと付き合っている自分を想像してしまって、恥ずかしくなりながらも私は素直に答える。

「……は？　そりゃないよ」

　健吾くんの声が、今までとは打って変わって急に威圧感のある低いものになった。

　私が驚いていると、健吾くんは顔を上げる。