しかも私が発した、愛の告白としか思えない発言までしっかりと。

 い、いや違うの!

 その「大好き」は女の子のりっちゃんに向けた言葉だからねっ!?

 って、焦る私だったけれど、まさか「今までずっとりっちゃんを女の子だって勘違いしてました」なんて、今さら言えるわけがなくて。

「い、言った……と、思います……」

 赤面した私は、蚊の鳴くような声で返答することしかできない。

 するとりっちゃんは、満面の笑みを浮かべた。

 小学生の時から考えても、彼女……じゃなかった、彼がこんな風に全開で笑うのは珍しい。

 よっぽど嬉しい気持ちになったのかな……。

「んじゃ、約束通りそういうことで。よろしく」
 
 どこか不敵にとんでもないことをりっちゃんが言ってのける。

 約束通りそういうことでって、どういうことなの!?

 男の子が女の子に対して絶対に離さないって、まさか⁉

 ますます混乱した私だったけれど、りっちゃんに何か言う前にチャイムが鳴って、朝のホームルームが終わってしまった。

 すると転入生のりっちゃんの周りには、男女問わずにたくさんの人が集まってきた。