好きにさせるから、覚悟しろよ ~再会した幼なじみがめちゃめちゃ迫ってきます〜

「あ……。お、お金そんなに無いから、あんまり高いプレゼントとかは、あげられないけどっ……」

 思い付きでの自分の発言に、慌てて私は補足する。

 するとそれまで驚いたような顔をしていた健吾くんは、「ふっ」と小さく笑った。
 
「マジ? それなら今からお茶でも行かない? 久しぶりに柚葉ちゃんと話したいな」

 私とのお茶なんてお礼になるのかな?

 でも健吾くん嬉しそうに言ってくれてるしなあ。

 と、意外な健吾くんの提案に戸惑う私。

 でも一緒にお茶って、なんだかデートみたいじゃない……?

 自分からお礼をするとは提案したものの、健吾くんとどこかに行くという形のお礼は想像していなかったから、ためらってしまう。

 なんだかりっちゃんにも悪い気がするなあ。

 ……って、別に私はりっちゃんと付き合ってないんだし、悪いも何もないかな?

 特別な気持ちが無い友達同士でお茶くらいは普通だよねきっと。

 それに、やっぱり窮地から救ってくれた健吾くんが、望む形でお礼をするのがいいよね。

「うん、いいよ」

 迷った末に、お茶に行くのを受け入れることにした私はそう答えた。