りっちゃんの一挙一動に、いまだにあわあわしちゃうし……。

「あはは! でもいちいち慌ててる柚葉、傍から見てるとめっちゃかわいいよ」

「え!? そ、そんなわけないと思うけど」

 そんな自分、アホだし子供っぽいとしか思えないけどなあ……。

「いやいや、絶対律くんもかわいいって思ってるから」

 否定する私に、美緒がそう断言した。

 そ、そうなのかなあ。

 まあ確かに、りっちゃんはよく私のこと「かわいい」って真顔で言ってくるけど……。

 するとそんなりっちゃんの姿を思い出したら、恥ずかしくなって顔が赤くなった。

 あー、もう!

 りっちゃんのアピールに全然慣れてくれないな、私の体!

 なんて、すぐ赤面してしまう自分自身に呆れてしまう。

 そんなことを考えながら美緒と過ごしているうちに、昼休みが終わった。

 美緒から健吾くんの名前が出た時は少し気になったけれど……。

 その後話がそれたことで、私は健吾くんのこと深く考えなかった。