「以上だ」 ブツっと機械の電源を切ると、くるりと後ろを向いて、ギャルを睨む。 呆気に取られた私たちは、その場から動けずにいた。 「さっき放送で言ったとおり、空音は……今日から俺の彼女だ。もうただの幼なじみじゃない。わかったなら、もう二度と俺と空音に近づくな!」 そう言って伊織は私の腕をつかむと、そのまま放送室を出ていく。 かっこいいのか、バカなのか分からない伊織に私は従って歩くことしか出来なかった……。