その声が小さくて震えていた。
そうだ……ここ、視聴覚室だ。隣の部屋には防音室があってマイクやら機械やらがたくさん置いてあったのを思い出す。
目の前にいるのは私の知らないギャルたち。
ようやく状況を理解してきた私はそっと顔をギャルに向けた。
「あんた、なんかチョーシに乗ってるらしいわね?」
「え?」
ニタニタと笑いながら、私を無理やり立たせる。はっとした時には時すでに遅し。恐怖で逆らえなかった私の身体はドアに叩きつけられた。
「いっ……た……な、何するのよ……」
あまりの痛さに顔をしかめる。
このままではやばいと思い、なんとか体制を整える。なんでこんな状況になっているのか分からないけど、この人たちは多分伊織のファンの人だ。
中学の頃にもこんなことがあった。
伊織は女子に冷たいということで有名なので幼なじみで近くにいる私が気に入らないのだろう。



