伊織に会わないで夏休みを過ごしたい。


でも……それはできない。


私はグッと涙を無理やり止めて声を出した。


準備して、私も行かないと。これ以上迷惑はかけられないから……。私はスマホでメッセージを送ると重たい体を起こした。


スマホをテーブルに置いて着替えはじめる。


『わかった。伊織も気をつけて行ってね!』