俺のことはただの幼なじみとしか見ていないのだろう?
なのになぜ……そんな表情をする……。
「……咲坂とは、委員会が同じだと言っていただろう?」
「うん。そう言ってたね」
苦しそうな顔を見てられなくて、話を始めた。何から話せば良かったのか分からない。だけど空音に嘘をつきたくなかったから、本音と事実を話そうと決めた。
だから、はじめから話そうと思った。
「空音が知っている通り、俺は女子が嫌いだ。態度を少し変えればみんな離れていく。だけど……咲坂は違った」
「そう、なの……?だけどこの前告白された時興味ないって言ってたじゃない!知らないって、言ってたじゃない!」
「空音、落ち着け。最低なことを言っているのはわかってる。だけど空音には聞いて欲しい」
急に大声を出した空音に驚く。
目には涙をためて、俺をまっすぐ見ていた。空音のこんな顔、知らない。