森川と初めて旅行に出掛けてから2週間後。

仕事が終わって、リビングの自分の定位置へ行くと、私宛の手紙が届いていた。

誰からだろう?と差出人を見ると、私が中学2年の頃、3年生で副部長をしていた人だ。

「懐かしい名前…でも、何でだろ?」

開封すると、かつての部活メンバーで、クリスマスパーティーを兼ねた同窓会を開くとのことだった。

これまで、そんな集まりは全くなかったのに、副部長の気まぐれだろうか。

印刷された文字だけでなく、

「早月さん、お久しぶりです。都合がよければ、是非参加してね!」

一言だけだが、直筆で書かれてある。律儀だ。

副部長は、一人一人にこんな風に招待状を出したのだろうか?

誰かに尋ねようにも、私はあの頃親しかった友人らとは完全に音信不通であることに、胸が少しチクりと痛む。