Never Forget You

予選が終わり。

みんなに支えられて椅子に座ったそーちゃんは力無く腰をかけていた。



「そー」

賢司さんがゆっくりとそーちゃんの前に歩いていった。

「リタイアしろ。
…また来年がある。
今、ここで無理をする必要はない」

そーちゃんは肩で大きく呼吸を何度もしてから。

「嫌です」

さっきよりもハッキリとした口調で言うと、真っすぐ賢司さんを見上げた。

「来年があったとしても、俺は今、ここにいます。
今ここで走らなければ、意味がありません」

しばらく、そーちゃんと賢司さんは見つめ合っていた。

「…わかった。
でも!走行中は何があっても倒れるな」

そーちゃんは頷いた。