Never Forget You

「そーちゃんの最後の走りを楽しみにしてる」

2レース目。

コースを離れる時に私はそう言った。

「楽しんでくれたら嬉しい」

そーちゃんはそう言って右手を差し出す。

私も右手を出して握手をして、お互い拳を作ってコツン、と当てた。

ピットに戻る前、もう一度そーちゃんを見たけれど。

その背中。

私はきっと、一生忘れない。



1周のウォームアップの後。

シグナルが青に変わり、一斉にスタートした。

マシンの爆音が轟く。