Never Forget You

決勝。

そーちゃんは相変わらず淡々としていて、普段と全く様子が変わらなかった。

朝のウォームアップ走行も、完璧な走行をしている。

GP250の決勝では、祥太郎くんが圧勝して、そーちゃんは2位。

同じチームで1位2位を独占した。



前もこういう事があったけど、表彰式の後、そーちゃんは賢司さんに

「祥太郎は確実に成長しています。
来年はもう一段、ステップアップさせます」

と言った。

「うん、そうだねー…
この先が本当に楽しみだ。
この1年、祥太郎と一緒に走ってくれてありがとう」

賢司さんはふらつきながらも立ち上がってそーちゃんの背中を軽く叩いた。

そーちゃんも抱きしめるように賢司さんの体を支えた。

「さあ、次はそーの番だよ。
おもいっきり楽しんでおいで…」

そーちゃんはうん、と頷いた。

少しだけ、その目には涙が。



そーちゃんは賢司さんを椅子に座らせると肩で大きく呼吸をして、みんなの方に振り向いた。

「あと、2レース、よろしく!!」