保健室で秘密の関係

「俺から離れるつもりだった。だけど無理だったんだ。ずっとお前が、霧姫が隣にいたから。寝る時もお前の顔がチラついて」

「それは私も同じだよ。柊君カッコいいから……。他の子の血を気に入ったら嫌だなって、私はそう思ってたよ」


「霧姫以外の血なんか興味ない。……朱里、聞いてくれるか?」

「うん」

「俺と本当の恋人になってくれないか?」

「……はい」


「後悔、しないのか?」

「柊君こそ、私のほうが先に死ぬかもしれないよ。それでもいいの?」


「俺が朱里を死なせるもんか。なぁ、朱里」

「なに?」


『俺の名前を呼べ』


耳元で囁かれた。優しくて、とろけそうな声。


「黒、炎君」

「朱里」

「黒炎君、好きっ」


「俺、我慢出来ない」

「黒炎く……んっ!!」


今まで以上に深い。愛されてるのが伝わってくる。私は、はれて黒炎君の恋人になった。


◇ ◇ ◇ ◇


「朱里、いつもの」

「はいはい」

「朱里、雑になってないか?」


「今日は体育のバレーで疲れちゃって」

「そんなことより早く」

「もうっ……」


あれから数ヶ月が経った。
恋人になった今も私たちは秘密の関係を続けている。


「朱里。髪が伸びてより綺麗になったな」


恋人になったあと、黒炎君は前よりも私を口説くようになった。でも、いいの。今はただのクラスメートじゃなくて恋人として甘いセリフを囁いてくれるから。


私たちの出会いは保健室。

そして、秘密の吸血も保健室で。