とある会社の色んな恋



山本君の方は私を見て何も反応してなかったし、
まさか私と碧斗が恋人なんて思いもしないだろう。



とにかく、
私たちが喧嘩中カップルだということは
いったんおいておいて
山本君と会田っちにとって楽しい合コンに
水を差さないように、
碧斗とは他人のふりをしなきゃ!


その時、ちょうど碧斗からラインがきた。

「なに。あっちからなんて、珍しい」

─まーちゃん遅いから、舞子ちゃんが飲み物頼んでくれた─

ふん。もう、会田っちのこと下の名前で呼んじゃってるのか。

ってそんなことより、何これ。
なんでそんな通常営業?
普通、第一声は
「なんで合コンなんて来てんだよ」
じゃない?

私がおそろいのネックレス、ゴミ箱に捨てたくらい激怒した喧嘩を
もう忘れたっていうの?

─私はまだ怒ってるんだから─