「はぁ…」
新たに入ってくるお客たちの
邪魔にならないように
入口の隅に縮こまり、
ため息をついた。
私たち本当に終わったな、これ。
お互い合コンに行くカップルになんて、
未来はないよ!
しかも、お互いにバレてるし!
このままここから消えることはできる。
でも、それじゃ、会田っちと山本君に迷惑だ。
会田っちは私に彼氏がいるのを知ってるけど、
まさか目の前にいる合コンの相手だってことは知らない。
そもそもこの合コンに行くことになったのは
会田っちが一緒に行く人がいないから
彼氏いるのを隠して、
どうしてもついてきて欲しいと言ってきて、
私もちょうど碧斗に腹を立てていたから
出来心でOKしてしまったのだ。
でも、碧斗はなんできたんだろう。
6年間も付き合ってるけど、
私が知ってる限りでは浮気したことはないし。
しかも、あんな本を読んでたくらいだから、
浮気どころか私と別れたら
独身を貫こうという気さえ感じられる。
それはそれでショック…
碧斗の中で、別れることが確定してしまってる感じがして。



