まずい、このままじゃ碧斗、
「なんでいんの?まーちゃん」
って大きな声で言って、
山本君と会田っちに
私たちが恋人同士ってバレちゃう!


「ああああ!」

私はわざとらしく大声を出し、
碧斗の言葉を遮った。

「どうしよ!
お父さんから着信だ!
ちょっと出るねー!
先に始めてて!!」

画面が真っ暗のスマホを
操作するふりをしてそう言うと、
そのまま回れ右して店の入り口の方へ戻る。

「早く戻って来てよねー」

後ろから会田っちの声が追いかけてきた。



で?

なんで碧斗が合コンにいるの?
大喧嘩して一週間口をきいてないけど、
一応私というよくできる彼女がいるじゃん。

……いや、でも、
むこうも同じこと思ってるだろうな。