ポケットに未練がましい恋歌を





大好きだったよ。

俺の夢を自分の夢のように一生懸命応援してくれた、ひよりのこと。

俺が落ち込んだ日には、元気づけようと俺の大好物のハヤシライスを作ってくれて

ギターを弾きながら俺が歌えば

「大弥くんの歌声、早く世界中の人の心に届くといいなぁ」

うっとりした顔で、俺の歌声を褒めまくってくれた。


なんで俺、幸せにあふれていた時間を、大事にできなかったんだろう。

自分のことばかりで、ひよりの幸せに目を向けられなかったんだろう。


後悔しても、もう遅い。
わかってるよ、そんなこと。

でも……

いつの日かもう一度、俺にチャンスをくれないかな?

俺はこの先、絶対に変わるから。


自分勝手でガキっぽい性格を見つめなおして、精いっぱい努力をして

ひよりの一生を共に歩むのにふさわしい、大人の男に生まれ変わるから!



その時は


俺からひよりに、心からのプロポーズをさせて。