(side梨紗)

「ふわぁ!んんっ‼︎」



今日もいい天気だなー。


ーコンコン



「はい」


?「親父がお呼びです」


「すぐ行く」



お父さんが私を呼ぶってことは仕事か?


それならスーツで行こう。


私は藍色のスーツに身を包む。



ーガチャ


ーパタン



?「お嬢」


「どうした?龍生(–りゅうせい–)」



月城 龍生(–つきしろ りゅうせい–)


高校一年。


私と同い年だ。


ん?私は誰かって?


私は櫻葉 梨紗(-さくらば りさ-)


世界No.1、櫻葉組若頭。


世界No.1、櫻葉グループの次期当主。


そして、世界No.1の暴走族“天龍”(-てんりゅう-)の現総長“騎士”(-ないと-)


天龍の素性は全て極秘だ。



龍生「お嬢も親父に呼ばれてるんすか?」


「あぁ。ところで龍生」


龍生「はい」


「敬語はやめろつったよな?」


龍生「…しかし、」


「やめろ。お前が敬語だと寒気がする」


龍生「酷くねぇか⁉︎」


「はぁ、頭んとこ行くぞ」


龍生「…わかったよ」



ートコトコ



一つの襖の前に着く。



ーコンコン



父「誰だ」


「梨紗と龍生です」


父「入れ」



ーガチャ



父「早かったな。そこに座ってくれ」


「…」


龍生「失礼します」



私と龍生は、イスに腰をかける。


父の櫻葉 真(-さくらば しん-)


櫻葉組現組長。


母は櫻葉 真梨(-さくらば まり-)


一応、櫻葉グループ現会長。



「今日はどういった要件で」


真「梨紗と龍生に星宮財閥次期当主の星宮 時雨(-ほしみや しぐれ-)くんの護衛をしてほしい」



星宮…。


確か世界No.2の財閥。



龍生「俺はかまいません」


「私もだ」


真「そうか。…あぁ、そうだ。今日の1時頃に星宮へ行くんだが、梨紗には男装してもらう。いいか?」


「かまわない」


真「んじゃ、2人とも変装の準備してこい」


「わかった」


龍生「御意」