「せーんせ」 「なあに?」 先生を呼んでも返事だけで、俺の方を見てくれない。 「ねえ、せんせーってば」 「だからなに?」 「俺のこと見て」 「だから…っ…」 先生が顔を上げた隙に、キスを落とす。 「もっと俺のことかまって」 「仕事が立て込んでるの」 先生はそう言って、またすぐデスクに向かってしまった。 「ねえ仕事と俺、どっちが大事なの?」 「女の子みたいなこと言わないで」 先生は本当に俺のことが好き?