「師匠ー!」
艶やかな黒髪の女性はそう叫ぶと、手に持った白い袋をぶんぶん振った。
「チキン、買って来ましたよーっ」
「おお」
師匠は女性の元に近寄ると、袋をひったくって中のコンビニチキンにがっつき始めた。
「ありがとうといただきますは?」
潔に嗜められ、師匠はテカテカの唇で「ありがとういただきます」と言うだけは言った。
女性は、「お茶もありますからね」とペットボトルを差し出す。
「涼音さん、お疲れさまです」
潔は彼女の献身に敬礼する。よくやってますね、マジで生活とか色々大丈夫ですか、と。
「いえいえ」
女性──武宮涼音は師匠の被害者兼同居人だ。
もっとも本人に被害者だという意識はなく、周りが勝手にそう思っている。涼音は美しい人だが、どこか幸が薄そうだった。
なにせ氏も素性も分からない上に偏食家でほとんどコンビニチキンしか食べない男を拾って育てているのである。
艶やかな黒髪の女性はそう叫ぶと、手に持った白い袋をぶんぶん振った。
「チキン、買って来ましたよーっ」
「おお」
師匠は女性の元に近寄ると、袋をひったくって中のコンビニチキンにがっつき始めた。
「ありがとうといただきますは?」
潔に嗜められ、師匠はテカテカの唇で「ありがとういただきます」と言うだけは言った。
女性は、「お茶もありますからね」とペットボトルを差し出す。
「涼音さん、お疲れさまです」
潔は彼女の献身に敬礼する。よくやってますね、マジで生活とか色々大丈夫ですか、と。
「いえいえ」
女性──武宮涼音は師匠の被害者兼同居人だ。
もっとも本人に被害者だという意識はなく、周りが勝手にそう思っている。涼音は美しい人だが、どこか幸が薄そうだった。
なにせ氏も素性も分からない上に偏食家でほとんどコンビニチキンしか食べない男を拾って育てているのである。



