「あーあ、さっき新奈のお弁当もらい損ねちゃったなー」
「あ」
本当だ。
私ばっかりもらって、私のお弁当は全部自分で食べてしまった。
普通もらったら交換とかする…ね?
「ごめん!気が付かなくて!あー、本当ごめんね!?」
「いや、そんな必死に謝らなくていいけど」
「けど、私このままじゃ食いしん坊キャラに…」
私が頭を抱えていると伊吹くんは盛大に吹き出した。
「ぶはっ!食いしん坊キャラってなに?超面白いんだけど!」
伊吹くんはツボにハマってしまったようだ。
女の子にとってはデリケートな問題なのに…。
「ちょっと、そんなに笑わないでよ…」
「ごめんごめん。俺、好きだよ。たくさん食べる子」



