カレカノごっこ。


ほら、なんでこんな時ばっかり強引なの。

私は伊吹くんのこと好きになりたくないから、線を引こうとしてるの。

気づいてよ。



「だから、もうデートやめるって言ったじゃん」

「デートじゃなきゃいいんでしょ」

「え…」

「ちょっと来て」



伊吹くんはそう言って私の手を掴んだ。

そしてすぐ近くにあった放送室の鍵を開けた。



「ねー、なんで鍵なんて持ってんの?」

「俺、放送委員だから」

「そうなんだ。…じゃなくて!」



伊吹くんがなぜ私を放送室に連れ込むのか疑問しかない。

だってもうデートはしないって言ったのに。

このまま普通のクラスメートに戻るって思ってたのに…。