年下御曹司の箱入り家政婦


「えっ?どうして?」

「そんな可愛い顔で無防備に笑ってたら
普通の男は我慢できなくなっちゃうよ。」

櫻ちゃんの言葉に私は思わず頬を赤く染めた。

櫻ちゃんは私の赤く染まった頬に
優しく手を触れきた。

「この赤く染まった頬も...
黒目がちな大きな瞳も...
ぷっくりとした小さな唇も...
全てが可愛い...」

櫻ちゃんは愛おしげな表情で
私を見つめながら言う。


「ばかっ。恥ずかしいこと言わないで..」


私は照れ臭さを隠すように目線を下に落とした。

「本当に我慢できなくなっちゃうな...」

櫻ちゃんは小さく呟いた。

「えっ?」

私は聞き返しながら
パッと櫻ちゃんに視線をむけた。

すると、こちらをずっと見つめていた櫻ちゃんの瞳に捕まってしまう。
櫻ちゃんは何かを訴えかけるような眼差しで私を見つめる。
それに動揺した私の瞳は大きく揺れた。

すると、櫻ちゃんが口を開いた。

「羽菜ちゃん...キスしてもいい?」

櫻ちゃんの色気のある眼差しに
私は一瞬、答えを躊躇ってしまう。

しかし、ハッと我に返り
「ダメっ。キスしたら怒るから!」
と、威嚇するように目を吊り上げた。


「そっか..やっぱりだめか...」

櫻ちゃんは嬉しそうに呟きながら、
顔を傾けると、私の唇に自分の唇を
そっと合わせた。

櫻ちゃんは私の唇の感触確かめるように
優しく自分の唇を押しつけると
ゆっくりと離した。

櫻ちゃんが顔を離すと私は
ムッとした表情で怒りを露する。

「私、ダメって言ったよね?」


「ああ、そうか...そうだったね。
無意識にキスしちゃったよ」

櫻ちゃんはわざとらしい演技で
頭をかいている。