その日から僕は羽菜ちゃんにもう寂しい思いはさせないと決めた。
出来るだけ1人にさせないように、毎日勉強が分からないふりをして羽菜ちゃんの部屋におしかけた。
自慢じゃないが、僕は成績も学年でトップクラス。
高校の勉強なんて余裕で解けるのだが、あえてバカなふりをして羽菜ちゃんに甘えたのだ。
元々、面倒見の良い羽菜ちゃんは頼ってくる僕に一生懸命勉強を教えてくれた。
分かりやすいようにノートをまとめてくれたり、試験に出やすい問題を調べて問題集を作ってくれたり僕の嘘のために懸命に尽くしてくれたのだ。
後ろめたさもありながら、僕は正直嬉しかった。
それと同時に羽菜ちゃんへの想いもどんどんと大きく膨らんでいく。
あるときは勉強を教えてもらいに押し掛けたり、またあるときはゲームを持って押し掛けたり羽菜ちゃんが眠くなるまで僕はずっと羽菜ちゃんの部屋に入り浸っていた。
そして、羽菜ちゃんが眠りについたのを見届けてからそっと自分の部屋に戻るという生活を僕が大学に入るまで続けた。
本来なら、未成年の僕が年頃の女の子の部屋に夜中、入り浸るなんて親なら止めるところだろう。
しかし、うちの親は止めるどころか
勉強に励んでくれるようになってうれしいと口出ししてこなかったのは有り難かった。
まあ、すでに僕の気持ちは親たちにはバレバレだったのだろうけど。
羽菜ちゃんは自分で気付いていないがかなりモテる。
可愛いくて愛想も性格も良いなんて周りの男が放っておくわけがない。
僕はあらゆる手段を使ってそれを阻止した。
高校の授業が終わるとあたかも彼氏のように私服に着替えて羽菜ちゃんの大学まで迎えに行ったり、合コンに誘われたときには偶然を装って合コン会場まで押し掛けた。
おかげで、羽菜ちゃんの女友達にも僕の気持ちはバレバレだ。
一応、僕の気持ちが本人には伝わらないように女友達にも根回しして。
やっぱり自分の気持ちは自分でちゃんと伝えたい。
そしてようやく、大学を卒業して今日から社会人として一人前になることで羽菜ちゃんと対等になるのだ。
やっと、自分の気持ちを伝えることが出来る···──。
出来るだけ1人にさせないように、毎日勉強が分からないふりをして羽菜ちゃんの部屋におしかけた。
自慢じゃないが、僕は成績も学年でトップクラス。
高校の勉強なんて余裕で解けるのだが、あえてバカなふりをして羽菜ちゃんに甘えたのだ。
元々、面倒見の良い羽菜ちゃんは頼ってくる僕に一生懸命勉強を教えてくれた。
分かりやすいようにノートをまとめてくれたり、試験に出やすい問題を調べて問題集を作ってくれたり僕の嘘のために懸命に尽くしてくれたのだ。
後ろめたさもありながら、僕は正直嬉しかった。
それと同時に羽菜ちゃんへの想いもどんどんと大きく膨らんでいく。
あるときは勉強を教えてもらいに押し掛けたり、またあるときはゲームを持って押し掛けたり羽菜ちゃんが眠くなるまで僕はずっと羽菜ちゃんの部屋に入り浸っていた。
そして、羽菜ちゃんが眠りについたのを見届けてからそっと自分の部屋に戻るという生活を僕が大学に入るまで続けた。
本来なら、未成年の僕が年頃の女の子の部屋に夜中、入り浸るなんて親なら止めるところだろう。
しかし、うちの親は止めるどころか
勉強に励んでくれるようになってうれしいと口出ししてこなかったのは有り難かった。
まあ、すでに僕の気持ちは親たちにはバレバレだったのだろうけど。
羽菜ちゃんは自分で気付いていないがかなりモテる。
可愛いくて愛想も性格も良いなんて周りの男が放っておくわけがない。
僕はあらゆる手段を使ってそれを阻止した。
高校の授業が終わるとあたかも彼氏のように私服に着替えて羽菜ちゃんの大学まで迎えに行ったり、合コンに誘われたときには偶然を装って合コン会場まで押し掛けた。
おかげで、羽菜ちゃんの女友達にも僕の気持ちはバレバレだ。
一応、僕の気持ちが本人には伝わらないように女友達にも根回しして。
やっぱり自分の気持ちは自分でちゃんと伝えたい。
そしてようやく、大学を卒業して今日から社会人として一人前になることで羽菜ちゃんと対等になるのだ。
やっと、自分の気持ちを伝えることが出来る···──。



