年下御曹司の箱入り家政婦

そんなある日、
僕は羽菜ちゃんが人目に触れないところで
1人泣いている姿を目撃してしまう。

いつも笑って泣き言なんて言ったことのない羽菜ちゃんの涙に僕はかなり動揺した。

次の日、羽菜ちゃんにどう接すれば
よいのか悩んでいた僕だったけど
羽菜ちゃんはまるで昨日の夜
泣いていたのが嘘だったかのように
いつも通りだった。

「櫻ちゃん、今日も残さず食べれたわね。
えらいわ」

そう言って満面の笑みを向ける羽菜ちゃん。

笑っているのだけど僕の心は複雑だった。

羽菜ちゃんにとって弟のような僕では
涙なんてみせられないと言われているようで
悔しかった。

早く大人なりたい。

大人になって羽菜ちゃんが泣きたいときには
頼ってもらえるような男になりたい。


そして僕は気づいた。



僕は羽菜ちゃんに恋している。