☆櫻介の高校時代のお話です。


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side櫻介


羽菜ちゃんとの出会いは
そう...忘れもしない中学3年の夏だった。


「櫻介、今日から一緒に暮らす夢島羽菜ちゃんだ。」

「櫻介くん、初めまして。夢島羽菜です。
いきなり居候することになって
ビックリしたと思うけど
私のこと、姉だと思って勉強でも
なんでも遠慮せずに聞いてね。」

そう言って、ペコリと頭を下げた
羽菜ちゃんはとても可愛いくて
僕は胸を高鳴らせた。


「こ、こちらこそ。宜しくお願いします。」

僕の通っている中学校には
どこを探してもいない
落ち着きのある清楚で
綺麗なお姉さんに緊張して多分
そのときは顔が真っ赤になっていたと思う。



その日から僕の生活は
ガラリと変わった。

そして、思春期の男の子には
とても刺激的な毎日だった。

羽菜ちゃんのお風呂あがりのパジャマ姿や
高校の大人っぽい制服姿にドキドキさせられっぱなしだった。

自分でいうのもなんだけど、
僕はそれなりにモテてきたし、
可愛い子から告白されれば流されて
付き合ったことも何度もあった。

でも結局、相手が僕に愛されているのか
不安になり責められ別れるということを繰り返していたのだ。

でも、自分から女の人にこんなに気持ちをもっていかれたのは羽菜ちゃんが初めてだった。

きっとこれは僕の初恋だったんだ。