「送りました!!」

玉木はメールを送信すると
スチャッと敬礼して見せる。

「よろしい」
 
「はい、すみませんでした」

「よし、じゃあ早く着替えてこいっ
奢ってやるから飯でも食べて帰ろう」

「本当ですかっ」

いきなり玉木はパアッと花が咲いたように
笑顔になった。

俺はそれが可愛くて
「ああ、何が食べたい?」
玉木の頭を撫でながら問い掛ける。

「ハンバーグが食べたいですっ」

まるで子どものような答えに
俺は思わずフッと吹き出した。

そして
「よし、いいだろう。
その代わり、俺にも一つちょうだい」
玉木に言葉を投げ掛けた。

玉木は「何をですか?」とぱちくりと目を
しばたたかせている。

「玉木をちょうだい」

俺はそう言って玉木の唇にチュッと
キスをした。

唇を離して玉木を見ると
顔を真っ赤にして石化したように固まっている。

俺はその可愛いさにまた吹き出してしまう。

「ほらっ、早く着替えてこい」

「は、はいっ、今すぐにっ」
 
玉木は真っ赤な顔で更衣室に駆け出していった。

俺はその後ろ姿を見ながら
これから色々と教えがいがありそうだと
頬を緩めた。

             End