年下御曹司の箱入り家政婦

「はい..ありがとうございます」

玉木は赤くなった頬に手の甲を当てながら言った。

そして、最後にテーブルを拭きながら
恥ずかしそうに口を開いた。

「私の好きな人はちょっと恐い人です。
でも、本当はすごく優しくてたまにみせる笑顔がとっても素敵なんです..」

俺は胸に痛みをおぼえながら
「そうか...」と呟いた。

「実は前に指を怪我をしたときに
その人に手当てをしてもらったんだけど
その指がたまたま薬指で、
その付けてもらった絆創膏がなんだか
結婚指輪のように思えて、今でもその絆創膏を捨てられずにいるんですよね..
私って気持ち悪いですよね..」

玉木は自嘲気味に笑いながら言った。

「えっ?」

その言葉に俺はびっくりして心臓が止まりそうになった。

なぜなら、半年前に玉木が皿を割ったとき
に怪我した指が薬指だったからだ。


玉木を見ると
その顔はさらに真っ赤に染まっている。