年下御曹司の箱入り家政婦

櫻介side

「あぶなかったーー」

僕は自室に戻りカーテンを閉めると
脱力して窓にもたれかかった。

羽菜ちゃんが抱き締め返してきた瞬間、
ゾクリと全身の血流が騒ぎたつような、
なんとも言えない感覚に襲われたのだ。

このまま触れていたら、僕の理性はもたないと逃げるように帰ってきてしまった。

まあ、キスしてしまった時点で理性はほぼ崩壊してたんだけど...

一応、9年間我慢してきたから許してね、
羽菜ちゃん。

本当は初任給が出たらどこか遊園地とかレストランに連れて行って告白しようかとか色々考えていたのに...

最近、羽菜ちゃんにメールの誘いを断られてばかりで凹んでたところに姉離れしろ発言だもんな。
さすがにちょっとムカッときて姉だなんて思ったことないと意地悪を言ってしまった。

でも、あんな可愛い顔で泣かれたら手を出すなっていうほうが酷だよな。

「はぁぁー」

僕は盛大に溜め息をつくとベッドまでトボトボと足を進めるとそのまま布団の上にダイブした。

羽菜ちゃんとキスしちゃったんだよなぁ...
しかも羽菜ちゃん絶対ファーストキスだろうしなぁ...

思わず枕をぎゅっと抱き締めながら幸せを噛みしめる。


あぁ、ヤバいな...

今晩眠れないかもしれない...


今は羽菜ちゃんにとっては弟みたいな僕と
のキスなんて困ってるだけだろうけど、
必ず僕のことを好きにさせみせるからね。

羽菜ちゃんにファーストキスの相手が僕でよかったって思ってもらえるように...

そして、いつかこんなこともあったねって
二人で笑って話せる日がくるといいな。