「愛の表現の仕方も比重も人それぞれだわ。
私にとって仕事も櫻ちゃんもどちらも大切だけど、私は私なりに櫻ちゃんを愛してるし。」

櫻ちゃんの愛の比重が重すぎて
それに合わせられる人なんて
いないだろう..

「愛してるの?」

櫻ちゃんは私の説明の自分にとっておいしい部分だけ切り取ったようだ。

「そ、そうよ」

「なんか愛してるって響きいいよね。
羽菜ちゃんに言われるとなんだか胸がくすぐったい」

よく分からないところで納得したようだけどとっても幸せそうだから、まあ、いっか..

「あぁ〜、でもやっぱり羽菜ちゃんと1週間も離れるのさみしいっ」

しかし、再び出張のことが頭を過ぎったのか櫻ちゃんは自分の髪をくしゃくしゃっとかいた。


「分かった!!櫻ちゃんが出張に言ってる間にちゃんとわたしも覚悟決めておくから」

「覚悟?」

「だから、その、櫻ちゃんとそうなる覚悟よ、、。
もうっ、こんなこと言わせないでよっ」

恥ずかしいから話の流れで悟ってほしい。

「あっ、そうかその覚悟か. . .」

櫻ちゃんも顔にぼっと火がついたように
赤くなった。

「だから、仕事頑張ってきて」

私が笑顔で伝えると
「うん、それなら頑張れそう. . .」
櫻ちゃんは照れくさそうに頷いた。

「ちょっと色々と想像してしまって仕事が手につかなくなるような気もするけど、、」

「んっ??」

「何でもないよ。
頑張ってくるから待ってて」

「うん」

私の返事に櫻ちゃんは優しい笑みを溢して
車を発進させた。