年下御曹司の箱入り家政婦

「僕も羽菜ちゃんが大好きだ。
これからもずっとそれは変わらないよ. . .」

櫻ちゃんは溢れ出した涙をスーツの袖で拭きながら幸せそうに微笑んだ。

私は笑いながら「スーツ汚れちゃうよ」と、自分の服の袖で櫻ちゃんの涙を拭く。

櫻ちゃんは「嬉しくて男泣きしちゃったよ」
と照れくさそうにしている。

二人の間にやわらかい空気が流れる。

そして涙が止まると櫻ちゃんは
ジッとこちらを見つめながら
少し考える仕草をした。

「それを言いたくてここ最近ずっと様子がおかしかったの?」

私に問い掛ける。

「そうよ。何度も言おうとしたんだけど、
緊張するし恥ずかしくてなかなか言い出せなかったのよ. . .」

私は恥ずかしくなってゴニョゴニョと
言いごもった。


櫻ちゃんはそれを聞くとはあっと
盛大に溜息をはきながらその場で項垂れた。

そして立ち上がると私の脇に両手を通して
私をフワリと持ち上げた。

私が驚く間もなく、
再びブランコへと座らされる。
そしてもう一度、腰を落として私の目の位置までしゃがみ込んだ。


「ばかだな、羽菜ちゃんは...
緊張しなくても僕の答えはYESしかないのに」

「それとこれとは話が別よ。
いくら答えがわかっていても緊張するものはしょうがないじゃない」

櫻ちゃんは恥ずかしがる私の顔を
「羽菜ちゃんそんなに緊張したんだ?」
とからかうように下から覗き込んでくる。

「そりゃあ、緊張するわよ。
もう、からかわないでっ」

私は顔を横に背けて言った。


「からかってるわけじゃないよ。
可愛いなぁと思って..」

櫻ちゃんは両手で頬杖をつきながら
子犬のような瞳で嬉しそうに
こちらを眺めながめている。