「一万年も生きれません...」
項垂れている私を見て新さんが思わず
フッと目を細めた。
初めて見る新の笑顔に私と関さんの時が一瞬止まる。
「新さんが笑いました...」
私は思わず新さんを指差して呟いた。
「明日は雪が降るわー!!それとも大地震かしらー!?」
関さんは頭を両手で抱えて大騒ぎしている。
そんな私たちに新さんはムッと顔をしかめて「一生教えてやらねぇ」と泡立て器をフル回転でかき混ぜ始めた。
「えー!?そんなの困りますぅー」
私はムンクの叫び状態だ。
私たちがギャーギャー騒いでいると
「何々?楽しそう!私も仲間に入れておくれ」とオーナーがホールから顔を覗かせる。
「オーナー!明日は大雪よー!!」と、
大パニックの関さん。
「新さん、機嫌なおしてくださーい(泣)」
うるうると涙目の私。
「お前らうるさい」とそっぽを向く新さん。
オーナーはというと「羽菜ちゃんが入って厨房が賑やかになって良かった良かった」と能天気に嬉しそう。
そんなこんなで私の仕事は騒がしく過ぎていった。
そして、仕事が終わった私は更衣室で制服から着替えをすませるとバッグを手に店を出た。
外はすでに真っ暗で街頭が夜道を優しく照らしていた。
結局許してはくれなかったけど、
今日は新さんの笑顔が見れて良かったな...
少しだけど心を開いてくれたような気がする...
私は思わずフフッと頬をゆるませた。
ピロリロリンッ
するとバッグの中のスマートフォンが震えた。
「ん?」
私はバッグの中からスマートフォンを取り出すと画面を凝視した。
着信8件
LINEは10件
送り主はほぼ櫻ちゃんだ。
メールを開くと櫻ちゃんから『羽菜ちゃん仕事終わった?』や『ご飯食べに行かない?』
などなど、質問責めだ。
すでにお店のまかないで夕飯を済ませてしまってた私は『ごめんね、今終わったんだけどご飯お店で食べちゃった』とメールを入れた。
すぐに既読がついたが櫻ちゃんからの
返信はない。
うーむ...
まあいっか...
と、バッグにスマートフォンをしまいこむ。
最近忙しくて
櫻ちゃんのお誘を断ってばかりだから
すねてるだろうな...
少し罪悪感に苛まれながらも···──
明日はお店が定休日なのでパンケーキの新商品の試作品を考えてみようかな...
新さんには採用されることはないだろうけど...ダメ元で作ってみよう♪
すでに櫻ちゃんのことは羽菜の頭の片隅に追いやられてしまっていた。
項垂れている私を見て新さんが思わず
フッと目を細めた。
初めて見る新の笑顔に私と関さんの時が一瞬止まる。
「新さんが笑いました...」
私は思わず新さんを指差して呟いた。
「明日は雪が降るわー!!それとも大地震かしらー!?」
関さんは頭を両手で抱えて大騒ぎしている。
そんな私たちに新さんはムッと顔をしかめて「一生教えてやらねぇ」と泡立て器をフル回転でかき混ぜ始めた。
「えー!?そんなの困りますぅー」
私はムンクの叫び状態だ。
私たちがギャーギャー騒いでいると
「何々?楽しそう!私も仲間に入れておくれ」とオーナーがホールから顔を覗かせる。
「オーナー!明日は大雪よー!!」と、
大パニックの関さん。
「新さん、機嫌なおしてくださーい(泣)」
うるうると涙目の私。
「お前らうるさい」とそっぽを向く新さん。
オーナーはというと「羽菜ちゃんが入って厨房が賑やかになって良かった良かった」と能天気に嬉しそう。
そんなこんなで私の仕事は騒がしく過ぎていった。
そして、仕事が終わった私は更衣室で制服から着替えをすませるとバッグを手に店を出た。
外はすでに真っ暗で街頭が夜道を優しく照らしていた。
結局許してはくれなかったけど、
今日は新さんの笑顔が見れて良かったな...
少しだけど心を開いてくれたような気がする...
私は思わずフフッと頬をゆるませた。
ピロリロリンッ
するとバッグの中のスマートフォンが震えた。
「ん?」
私はバッグの中からスマートフォンを取り出すと画面を凝視した。
着信8件
LINEは10件
送り主はほぼ櫻ちゃんだ。
メールを開くと櫻ちゃんから『羽菜ちゃん仕事終わった?』や『ご飯食べに行かない?』
などなど、質問責めだ。
すでにお店のまかないで夕飯を済ませてしまってた私は『ごめんね、今終わったんだけどご飯お店で食べちゃった』とメールを入れた。
すぐに既読がついたが櫻ちゃんからの
返信はない。
うーむ...
まあいっか...
と、バッグにスマートフォンをしまいこむ。
最近忙しくて
櫻ちゃんのお誘を断ってばかりだから
すねてるだろうな...
少し罪悪感に苛まれながらも···──
明日はお店が定休日なのでパンケーキの新商品の試作品を考えてみようかな...
新さんには採用されることはないだろうけど...ダメ元で作ってみよう♪
すでに櫻ちゃんのことは羽菜の頭の片隅に追いやられてしまっていた。



