年下御曹司の箱入り家政婦

「ねえ、羽菜ちゃん?もう一回言って」

僕はもう一度羽菜ちゃんの口から聞きたくて
人差し指を上げてみせた。

羽菜ちゃんは「何を言えっていうのよ?」顔を真っ赤にしてうろたえている。

僕はその様子があまりにも可愛くて
顔が緩むのを隠せない。

「まあいいや。そうかそうか。
羽菜ちゃんは僕がほかの子を呼び捨てにするのが嫌なのか...」

僕はニマニマしながら腕組みをした。

「嫌っていうか、なんていうか...その...」

羽菜ちゃんは往生際が悪くまだ言い訳しようとしている。

「羽菜ちゃんが嫌だっていうなら、もうほかの子は
呼び捨てにしないよ。」

「べ、別にそこまでしなくても...」

「なんで?僕にとっては息をするより簡単なことだよ?」

「蘭さんが悲しむじゃない?」

蘭?
あれだけ横柄な態度取られたのにまだ蘭の心配をしているのか。
本当に羽菜ちゃんはお人よしなんだから...

「まあね、急にさん付けにしたら怒るだろうね。
でも僕は蘭が怒ろうが悲しもうが興味がない。
僕の中心は羽菜ちゃんなんだから
羽菜ちゃんが悲しむなら明日から蘭は平尾さんだ」

僕は複雑な表情の羽菜ちゃんの前でハッキリと言い切った。