年下御曹司の箱入り家政婦

それから羽菜ちゃんの料理が完成するまでの間
椅子に座って待っていたのだが
僕の投げかけた会話は一言でことごとく跳ね返されてしまう。

そして羽菜ちゃんは出来た料理を
並べ始めると無言のまま席についた。

「わあぁ...今日も美味しそうだね...」

僕は並べられた料理を前に
わざとらしく感嘆の声を上げた。

今日のメニューはピーマンの肉詰めに
ブロッコリーのお浸し、ベーコンと野菜たっぷりのコンソメスープ。

僕の苦手な野菜ばかりだ...(涙)

しかし、ここで文句を言うことは許されない

「いただきまーす...」

僕は泣きそうになりながら、黙々と出された料理をたいらげていく。

この無言の重圧の中では
味を感じる余裕がないのがせめてもの救いなのだが。

そして全て食べ終えて羽菜ちゃんは食器を片付け、再び僕の向かいの席に腰を下ろした。



「なぜ私が怒ってるのか言わなくても分かるわよね?」


「はい。重々承知してます。
申し訳ございませんでした。」


僕はすぐさま椅子の上で正座をすると
深々と頭を下げた。