「僕は海老マカロニグラタンと
ベリーたっぷりスフレパンケーキにするよ」
櫻ちゃんはコロッと態度を豹変させ満足げに微笑んだ。
斗真君も私もホッとしたように安堵の息を吐く。
「グラタンとベリーのパンケーキね...」
私は櫻ちゃんの注文をハンディに打ち込みながら
あることに気づく。
「櫻ちゃん、ちゃんとお昼も野菜食べてるの?
サラダのセットも追加したら?」
櫻ちゃんは私の言葉に“しまった”というように
うろたえた表情を浮かべている。
朝晩は私がほとんど作っているから良いものの
管理の行き届かない昼間はきっといつも適当に済ませているに
違いないと容易に想像できる。
「食べてるよ...?」
目を合わせずに答える櫻ちゃんに
私はムムッと不穏な目を向ける。
「あなたは櫻介の母親なんですか?
食べるものくらい
櫻介の好きに選ばせたら?」
そこへ蘭さんがメニュー表に目を落としたまま
鋭い口調で間に入ってきた。
「蘭!!口を挟むなよ!!
羽菜ちゃんは僕の身体を思って
言ってくれてるんだからいいんだ。
羽菜ちゃん、サラダセット追加するよ!」
櫻ちゃんは蘭さんに強い口調で言い放つと
私には気遣うように優しい眼差しを向ける。
「う、うん。追加するね?」
櫻ちゃんは大きく頷いた。
その隣では蘭さんがみるみる表情が曇らせて
悔しさを押し殺すように唇を噛み締めている。
「蘭さんは注文何にしますか..?」
かなり気まずい空気のまま、私は遠慮がちにたずねた。
ベリーたっぷりスフレパンケーキにするよ」
櫻ちゃんはコロッと態度を豹変させ満足げに微笑んだ。
斗真君も私もホッとしたように安堵の息を吐く。
「グラタンとベリーのパンケーキね...」
私は櫻ちゃんの注文をハンディに打ち込みながら
あることに気づく。
「櫻ちゃん、ちゃんとお昼も野菜食べてるの?
サラダのセットも追加したら?」
櫻ちゃんは私の言葉に“しまった”というように
うろたえた表情を浮かべている。
朝晩は私がほとんど作っているから良いものの
管理の行き届かない昼間はきっといつも適当に済ませているに
違いないと容易に想像できる。
「食べてるよ...?」
目を合わせずに答える櫻ちゃんに
私はムムッと不穏な目を向ける。
「あなたは櫻介の母親なんですか?
食べるものくらい
櫻介の好きに選ばせたら?」
そこへ蘭さんがメニュー表に目を落としたまま
鋭い口調で間に入ってきた。
「蘭!!口を挟むなよ!!
羽菜ちゃんは僕の身体を思って
言ってくれてるんだからいいんだ。
羽菜ちゃん、サラダセット追加するよ!」
櫻ちゃんは蘭さんに強い口調で言い放つと
私には気遣うように優しい眼差しを向ける。
「う、うん。追加するね?」
櫻ちゃんは大きく頷いた。
その隣では蘭さんがみるみる表情が曇らせて
悔しさを押し殺すように唇を噛み締めている。
「蘭さんは注文何にしますか..?」
かなり気まずい空気のまま、私は遠慮がちにたずねた。



