「よかったな先輩」
「え?」
「天下の柏木翔太だぞ、」
「……自慢になるね」
嫌味たらっしく先輩をそう吐くと俺に背を向けた。制服を整えるんだろう。
俺も、そうだ、と一言告げると、俺は立ち上がって服装を整えた。
まだ春先、このままでは寒い。
「来年、俺もそっちに行く」
「そう、」
「俺からの餞別だ、じゃあな」
もう、振り向くことはしなかった。
一足先に俺の前を行く先輩にこれ以上嫉妬を覚えたくなかった。
「柏木くん、気付いてる?」
先輩はあの夏と同じ言葉を口にした。
美術室から出ようとする俺を引き止めるために。
「何に」
だから俺も同じように答えた。
その答えは気になっていた。先輩を見ずに答えを求める。
「香坂さんのこと」
「先輩っ」
「じゃあね、」
勢いよく振り向いて、先輩を睨みつけたかったがそれよりも先に俺を追い越して美術室を出て行ってしまった。
慌てて目で追いかけて先輩の背中を睨みつけたけれど、もう、先輩は俺に見向きもしなかった。
「え?」
「天下の柏木翔太だぞ、」
「……自慢になるね」
嫌味たらっしく先輩をそう吐くと俺に背を向けた。制服を整えるんだろう。
俺も、そうだ、と一言告げると、俺は立ち上がって服装を整えた。
まだ春先、このままでは寒い。
「来年、俺もそっちに行く」
「そう、」
「俺からの餞別だ、じゃあな」
もう、振り向くことはしなかった。
一足先に俺の前を行く先輩にこれ以上嫉妬を覚えたくなかった。
「柏木くん、気付いてる?」
先輩はあの夏と同じ言葉を口にした。
美術室から出ようとする俺を引き止めるために。
「何に」
だから俺も同じように答えた。
その答えは気になっていた。先輩を見ずに答えを求める。
「香坂さんのこと」
「先輩っ」
「じゃあね、」
勢いよく振り向いて、先輩を睨みつけたかったがそれよりも先に俺を追い越して美術室を出て行ってしまった。
慌てて目で追いかけて先輩の背中を睨みつけたけれど、もう、先輩は俺に見向きもしなかった。

