同じステージに立って、翔太を向き合って。



「おめでと、よかったわ。びっくりしたけど」

「最後、泣いてただろお前」

「…………仕方ないじゃないの」



ふてくされたように拗ねた物言いで答えればぷはっと笑い声。
翔太の後に、最後の衣装のミキくんが立っていた。何よ、って喧嘩越しに睨む前に声に遮られた。



「早く渡せよ。みんな待ってるっての」



それで、あたしがまだ花束を持ってることに気付いて慌てて翔太に押し付けるように差し出した。