ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

「実は、このコが矢野先輩に話があって…」


『このコ』というのは、さっきからひと言も話さなかったボブのコだった。


「…話?どうした?」


背丈は、俺の胸くらいまでしかない小柄なコ。

俺は視線を合わせようと、腰を低くした。


なのに、なぜか目を逸された。


「どっ…どうしよう…!やっぱり無理や…!」


…えっ。

無理って…、なにが?


なぜか拒絶されて、俺は首を傾げる。


「…今さらなに言ってんの!せっかく矢野先輩を呼び出せたんやからっ」

「せやで!ここまできたんやから、気持ちぶつけたほうがいいって!」


両隣のコたちに助けを求めるように、ボブのコが俺に背中を向ける。


え〜…っと。

俺…、なんかしたかな?


このコたちと話すのは、これが初めてだと思う。

だけど、それより前に気づかないうちに嫌な思いでもさせたかな…?