ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

な…なに俺、ドキドキしてんだよっ…。


「…ちょっと大河!早くどいてよっ!」


すると、迷惑そうな莉子の声が聞こえてきて我に返る。


「あっ…、わ…わりぃ!」


慌てて莉子から体を離して起き上がる。


床に目を向けると、なぜかそこにビー玉が転がっていた。

それを見て、すべてを理解した。


俺は、このビー玉を踏んづけてバランスを崩したのだと。

それで、莉子の上に――。



「いっ…今の、なに…!?」


俺に背中を向けていた莉子が、キッと睨みつけてくる。


その顔といったら、まるで俺に襲われそうになった被害者だ。


傍から見たらそうかもしれないが、…それは断じて違うっ!!


「…か!勘違いすんなよ!あれは、ただの不可抗力やし!」

「不可抗力〜…!?」


到底、納得していない莉子の表情。