ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

莉子なりに、目一杯背伸びをしているみたいだけど。


なんでそこにしまえて、取るときには届かねぇんだよ。

踏み台かなんか使ったんじゃないのか?


そう思いつつも、本棚の一番上の棚は、俺にとってはそれほど高くはなかった。


――だから。


「じゃあ、返してもらうからな」


莉子に任していてもらちが明かないから、俺は莉子の後ろから本棚に手を伸ばした。


「よしっ、取れた」


プルプルと震える莉子の指先を飛び越えて、俺は軽々と本棚に挟まっていた自分のマンガを抜き取った。


――と、そのとき。


踏み込んだ足の裏に、なにか固いものが当たった。

それはまるで、足ツボを刺激するかのように、俺の足の裏にめり込む。


「…うわぁ!」


思わず、変な声が漏れる。


足の裏の微妙な痛みと不安定感で、俺は体のバランスを大きく崩してしまった。