「やっぱり、街歩いてたら有名人とかいたりするん!?」

「インスタで見たこのお店行きたいねんけど、東京にしかないねん〜!」


などなど。


初めこそ、関西弁ってこわいなんて思っていたけど、ちっともそんなことはなかった。


それに、大河はわたしをあるものに誘ってくれた。


それは、野球部のマネージャーだ。



「俺、野球部に入るねんけど――」

「それは、言われなくてもわかるよ」


だって、野球バカなんだし。


「…そうじゃなくて!もしあれやったら、莉子もどう?」

「…え、野球部?それって、男の子だけでしょ?」

「ちゃうちゃう!野球部のマネージャーなっ」


マネージャー…。


そもそも、部活に入るつもりなんてなかったから、なにも考えていなかった。


だから、大河に誘われてびっくりした。