ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

そして、ツーアウトで迎えたバッターは――。

大河だった。


あとは、大河にすべてが託されている。


わたしは、両手を組んで心の中で祈った。


…打てっ、大河!



2ストライクと追い込まれ、そのあとピッチャーの腕から放たれたボール。


大河は力強くバッドを振ると、そのボールをバッドの中心に当てた。


爽快な音が鳴り響き、前進守備だった外野の頭上をボールは悠々と飛び越えていったのだった。


歓声で沸き立つスタンド。


結果は、ツーベースヒット。

この土壇場の大河のヒットで、逆転に成功した明光学園。


その後の9回裏の守備では、大河が三者凡退で乗り切り、明光学園は甲子園優勝を華々しく飾ったのだった。


マウンドの上で、チームメイトと抱き合い、喜びを爆発させる大河。


去年、一昨年と流した悔し涙――。