ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

2年のときは、ケガで途中降板したため、大河の力で甲子園に行けたわけではない。


でも今年は、大河は決勝戦で最後まで投げきったのだった。


そして大河は、自分の手で甲子園出場の夢をつかみ取ったのだ。



試合後、わたしは大河のもとへ向かった。


「かっこよかったじゃんっ」


わたしがそう言うと、大河は謙遜することなく眩しいくらいに笑ってみせた。


…その顔が見たかった。


冗談っぽく言ってみたけど、最後の一球が決まったとき…。

本当にかっこよかった。


「じゃあ次は、甲子園優勝だね」

「は…!?甲子園優勝…!?」

「え?むしろ、優勝しないでどうするの?」


『俺が、甲子園に連れていってやるから』とか言いながら、もしかして出場して終わりのつもりだったとか?


「…いや。俺だって、できることなら優勝したいけど…」