莉子もきっと、俺と同じ気持ちでいてくれているはず。


高校を卒業して、同じ大学に入学して、その大学を卒業した先には――。


だから、思ってもみなかった。


その1週間後…。

莉子から、「別れよう」と言われるなんて。



あれは、俺の嫌いな雨の日だった。


わけもわからないまま、莉子から別れを告げられたのだった。


『甲子園優勝できますように』


そう莉子が願いを込めて編んでくれたミサンガは、3年たった今でも切れないまま、俺の左手首に結んである。


あれから、…もう3年。


そんなに月日がたっても、莉子との楽しかった思い出は、たびたび夢の中で思い起こされる。


俺には、莉子がすべてだったから。

それは、今でも変わらない。


――莉子は、今なにしてるだろうか。


ふと、そんなことを思うときがある。