ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

…初めてだからって、こわくなんかない。

楽しまなきゃ損だ。


俺は、キャッチャーの悠にわずかに微笑んでみせると、悠も同じく返してくれた。


さあ、俺たちの最後で最高の闘いが始まる。


俺は、大きく振りかぶったのだった。



負けて悔し涙を流す学校がある中で、明光学園は着実にトーナメントを勝ち上がっていった。


去年敗退してしまった3回戦では、関東の優勝候補を撃破。

さらに波に乗った明光学園は、続く4回戦の準々決勝も勝利し、5回戦の準決勝にも勝利した。


無我夢中でボールを投げ続けていたが、気がつけば決勝戦進出。

莉子と約束を交わした、甲子園決勝の舞台へと駒を進めていたのだった。



そして、決勝戦。

相手は、一昨年の甲子園優勝校だった。


体力温存のため、俺は初回マウンドにはいなかった。