ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

「今度は、『甲子園優勝できますように』って、お願いしておいたからっ」


だから、大丈夫。


莉子は、そう言いたいらしい。


ミサンガ1つで優勝できるのなら、だれも苦労なんてしない。


しかし、3年前も大事な場面でミサンガが切れて、ご利益を発揮したことがあった。


だから今回も、ミサンガだからといってバカにすることもできない。

それに、莉子が俺のために作ってくれた。


それだけで、俺は力が湧いてくるのだった。



そして夢に見た、憧れの甲子園の舞台。

俺は左手首に莉子からもらったミサンガをつけて、出場したのだった。


甲子園の初マウンドは、今まで見てきた風景の中で、一番まぶしくて輝いて見えた。


熱い応援。

鳴り響くブラスバンド。


そのすべてが、俺に程よい緊張感を与える。