ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

「じゃあ次は、甲子園優勝だね」


その莉子の言葉に、俺は思わず飲んでいたスポーツドリンクを噴きそうになった。


「は…!?甲子園優勝…!?」

「え?むしろ、優勝しないでどうするの?」

「…いや。俺だって、できることなら優勝したいけど…」


それがどんなに大変なことか…。


「去年だって、3回戦敗退やん。やから、優勝なんてそうそうできるものじゃ――」

「できるよっ。大河なら」


迷いのない莉子の言葉に、少し戸惑った。

どこからそんな自信が…。


「だって、これがあるからっ」


そう言って、莉子はバッグからなにが取り出した。

そして、俺の手のひらにそれを差し出す。


「…これ」


それは、赤と黄色の紐で編み込まれたミサンガだった。


この色のミサンガは、中3の引退試合前に莉子が作ってくれたものと同じだった。